最高裁判所第三小法廷 昭和48(オ)660 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人池谷昇の上告理由について。
原審が適法に確定した事実関係のもとにおいては、訴外Dおよび同Eから上告人
に対する上告人主張の各債権の譲渡が、上告人をして被上告人に対し訴訟行為をさ
せることを主たる目的としてされたものであり、信託法一一条の規定に違背し無効
である旨の原審の認定判断は、正当として是認することができ、原判決に所論の違
法は認められない。そして、訴訟行為をさせることを主たる目的として債権が譲渡
されたときは、譲受人がみずから訴訟を追行せず、弁護士に本件訴訟の委任をした
場合でも、同条の適用をさまたげないものと解するのが相当であるから、この点に
関する所論主張は理由がない。論旨は、ひつきよう、独自の見解のもとに原判決の
判断の違法をいうにすぎず、採用することができない。
よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の
とおり判決する。
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 高 辻 正 己
裁判官 関 根 小 郷
裁判官 天 野 武 一
裁判官 坂 本 吉 勝
裁判官 江 里 口 清 雄
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